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手術による合併症

手術で傷跡などとともに心配になるのが合併症だと思います。

バセドウ病の手術では、甲状腺の位置の都合上、首の下部を切開します。
そのため、手術そのものに命の危険を感じるかもしれませんが、
甲状腺は体内の比較的浅いところにあるので、
安全に手術可能、重大な合併症もほとんど起こりません。

万一の合併症を知っておく

バセドウ病の手術は、対象が首の中とはいえ、
大規模な手術ではなく、安全性も高いものです。

手術である以上、合併症が起こる可能性を完全には否定できませんが、
バセドウ病手術の合併症の発症率は非常に低く、
発症したとしても命に関わることはまずありません。

以下、あまり起こりませんが、起こり得る合併症を紹介します。

声がかれる (反回神経麻痺)

手術の際、甲状腺の後ろにある反回神経 (声帯を動かす神経) を傷つけると、
声門を正常に動かせなくなり、声のかすれが起こります。
このように聞くと、声を失う恐れがあると思うかもしれませんが、
一時的な症状であり、数ヶ月のうちに声が出せるようになります。

出血による症状

バセドウ病の手術で唯一の難は、出血量が多いことでしょう。
甲状腺周りには太い血管もあるため、100ml以上の出血は避けられません。

すると、手術時の多量の出血が傷の内部にたまり、
「喉頭浮腫」と呼ばれるむくみを起こすことがあります。
このむくみは気道を圧迫して呼吸困難を招くことがありますが、
命に関わる症状ではありません。

また、傷口を塞いだ後に内部で出血することも稀にあり、
この場合は再手術で止血しなければならないこともあります。

副甲状腺機能低下症 (テタニー症状)

手術の際、副甲状腺 (上皮小体) を傷つけてしまうことがあります。
副甲状腺とは、甲状腺の裏側の4箇所に存在する小さな器官で、
副甲状腺ホルモンを分泌して、血液中のカルシウム濃度を調節しています。
ここが傷つくと、副甲状腺ホルモンが分泌されなくなり、
カルシウム不足が起こって、体の表面に麻痺症状が表れます。
特に多いのは、顔面のこわばり、手足のしびれなどです。