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薬の飲み方と注意点

バセドウ病の薬物治療は、比較的長期にわたって薬を飲み続ける治療です。
手術のような肉体的・精神的負担の多い治療法とは違い、
たまに通院しながら自宅で薬を飲むだけの簡易な治療ですが、
その期間が長いのが大変なところです。

「薬物治療を選んだけれど、毎日薬を飲むのが辛くなってきた」
と感じる人も多いと思います。

しかし、継続しなければどんな治療も結果が出ません。
ここでは薬物治療を断念せずに続けるための飲み方を紹介します。

継続して飲む意識を強く持つ

これは治療法選択の段階のことですが、薬で治すと決めたからには、
「治るまで何年かかろうが飲み続ける」
という覚悟を忘れないようにすることが最も大切です。

「みんなが薬で治すのなら私も薬で治そう」
「薬で治すのが一番楽だろう」
といった軽い気持ちでいると、
なかなか効果が出ないときなどにすぐ止めてしまいます。

その意味では、他の治療法 (アイソトープ治療、手術治療) についてもよく調べ、
メリットとデメリットをじっくり比較検討してから治療法を選ぶことも大切です。
熟慮を重ねた上、自己責任で治療法を選ばないと、
困難なときに断念しやすくなるのです。

「選んだからには最後まで続ける」
この意識を強く持つことが、治療成功の必須条件です。

飲み忘れない工夫

どうしても薬の存在を忘れてしまいがちな人は、
常に薬を目に見える位置に出しておくことをおすすめします。
特に食事の時は、最初から薬をテーブルの上に置いて、
食後に必ず飲むようにします。

薬を飲んだことをメモするチェック表を作ったり、
カレンダーに印をつけるなどして、習慣づけることがポイントです。

また、薬を1日数回に分けて飲むことになっている場合も、
医師と相談すれば、実は一度に全部飲んでもよいこともあります。

薬が続かなくなることが一番の問題ですから、
飲み忘れがひどい場合は、すぐに医師に相談しましょう。

自己判断で服用を止めない

薬の飲み方で特に気をつけたいのは、「飲み忘れ」もそうですが、
自己判断で薬をやめてしまうことです。

1回飲み忘れたからといって、次から忘れずに飲んでいけば、
治療に大きな支障をきたすことはないので、この点は心配ありません。

最も注意しなければならないポイントは、症状が和らいできた頃にあります。
薬を数ヶ月間継続して飲んでいれば、徐々に効き目が表れ始めて、
それまで辛かった症状が少しずつ改善されていきます。
「続けて飲んでいてよかった」と感じるのはこの頃でしょう。

しかし、同時にこの時期は薬を勝手にやめてしまいやすい時期でもあるのです。
「症状が治まったから薬を減らしてもよいだろう」
という気持ちが起こり始め、飲み忘れも起こりやすくなります。

「今日は飲み忘れちゃったけど、1回くらいなら大丈夫だろう」
と思って気持ちが緩んでいき、その後も頻繁に飲み忘れを繰り返すようになり、
さらにエスカレートしてまったく飲まなくなってしまうケースもあります。

飲み忘れてすぐに症状が悪化すればまだよいのですが、
たいていは症状が変わりませんから、「まあいいや」となってしまいます。

これでは残念ながら、また元の症状が再燃するようになります。

バセドウ病の症状が改善されたのは、あくまで薬が効いていたからであり、
自己免疫疾患が治ったからではありません。
服用をやめれば、再び甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるのは当然です。

自己判断で服用をやめるのを防ぐためにも、
薬の効果が表れ始めたら、
症状は治まっても病気自体は治っていないということをよく意識して下さい。