1. ホーム
  2. 薬物治療
  3. 薬物治療の特徴

薬物治療の特徴

薬物治療はバセドウ病の治療法の中で最もポピュラーな方法であり、
多くの人が選択します。
その理由は、一言で言えば、どんな人にも適用できるからです。
手術は体力のない老齢者などは受けられませんし、
アイソトープ治療は実施できる病院が限られていますが、
薬物治療は基本的に誰にでも可能で、通常の病院でも実施可能、
また、通院はしますが自宅での治療となります。

薬物療法が向いている人
手術やアイソトープ治療に抵抗を感じる人
妊娠中・授乳中の人 (アイソトープ治療ができないため)
ご年配の方 (手術が体力的に向かないため)
薬物治療が向いていない人
長期間薬を飲むことに抵抗を感じる人 (アイソトープ治療がおすすめです)
すぐにバセドウ病を治したい人 (手術がおすすめです)
薬の副作用が強く出る人

2種類の抗甲状腺薬

バセドウ病の治療に用いる薬は抗甲状腺薬というものであり、
甲状腺ホルモンの合成・分泌を抑えるための薬です。
自己免疫疾患そのものを治す薬ではありません。

日本ではメルカゾールまたはチウラジール (いずれも商品名) という、
2種類の抗甲状腺薬が使われています。
使用率から言えばメルカゾールが主流ですが、
メルカゾールで副作用がひどい場合は、
チウラジールに切り替えることもあります。
また、妊娠中の治療にはチウラジールが使用されることが多いようです。

効果はどれくらいで表れるのか

抗甲状腺薬は即効性というわけにはいきませんが、
決められた量を毎日飲んでいれば、ほぼ確実に効果が表れます。

服用を始めてから3ヶ月も経過すれば、甲状腺ホルモンの濃度が正常になり、
それまで悩んでいた自覚症状もだんだんと治まってきます。

こうなると、薬の量も (もちろん医師の指導のもとで) 減らすことができます。
その後も薬の服用をやめずに治療を続けていれば、
甲状腺の腫れが大きかった人も、だんだん小さくなっていきます。

最初の数ヶ月こそ、目に見える効果が表れず、辛い時期だと思いますが、
断念せずに薬の服用を続ければ、まず間違いなく良好な結果が出るものです。

治療実績は?完治するのか?

バセドウ病の薬物治療は、一般的に薬の服用期間がとても長く、
5年経っても10年経っても、薬をやめられない人が多いという印象が強いようです。

治療中の人も「いつまで薬を飲まなければならないのだろう」と、
強く不安を感じる人が少なくありません。

実際に治癒率を見ても、服用開始から3年後に薬をやめられる率は、
メルカゾールで40%、チウラジールで35%ほどですから、
多くの人は、その後も薬を飲み続けて症状が出ないようにしているのが現実です。

ただ、バセドウ病は完治するのかという話でも述べているとおり、
「薬がやめられない」 = 「いつまでも病気が治らない」ということではありません。
薬がやめられなくても、薬を飲んでさえいれば症状が出ない状態になっていれば、
実質的には治療されたようなものです。
薬をまったく飲んでいなければ、
常にバセドウ病の辛い症状に苦しまなければなりません。
完治まではいかなくても、薬を飲まないよりは確実に症状が軽くなるのですから、
根気よく服用を続けることが大切です。